Q. リンパを流した方が良いといいますが、育毛とどんな関係がありますか？

こちらにカウンセリングにいらっしゃる方の中に
「抜け毛、薄毛の改善にはリンパを流すのが大事！」と言っても

「リンパ？良く解らない。。」という女性も多いと思います。

リンパは血管とちがって、イメージがあまり湧かないですよね。
けれども、リンパは頭皮だけでなく身体の健康のためには、欠かすことが出来ない組織です。

リンパは、リンパ管とリンパ節から成り立っています。細胞の老廃物や、余剰な水分などを運び出す役割、そして病と闘う免疫を担っています。

リンパ腺は、カラダの中を網目状に張り巡らされており、要所要所に、茶こしのように病原菌などをブロックするリンパ節という機関を持っています。
このリンパ節でリンパ球を生み出し、異常があった場合はウィルスや病原体と闘います。

全身に800近くあり免疫力を司るリンパ節。

そのうち約300個が胸から上、とくにアゴ、首、後頭部に存在しています。その次にリンパ節が多いのが、足の付け根　鼠蹊部と言われる両股の部分です。

そして鎖骨の下には体内のほとんどのリンパ液が流れ込む太いリンパ本幹があり、ここはリンパ器官が静脈と直接つながる最後のゴールです。

どうでしょうか。胸から上に大切なものが集まっていることが解ります。

リンパ液は、心臓のように押し出すポンプ役がいませんので、それ自体で動くことがありません。筋肉の稼働や、マッサージによってようやく「管の中を流れる」状態になります。

リンパが滞ると、細胞に溜まった老廃物も運び出せません。細胞の劣化の原因のひとつがリンパの滞りです。
ヘッドマッサージで「肩～頭の主要なリンパを流す」のは、頭皮と身体のリンパの働きを取り戻してあげる必要があるからです。

また、肩をまわしたり首を動かすなど凝りの解消は毎日こまめにしていかないと、追いつきません。

一日中座りっ放しで首肩を動かさない方、鎖骨下が圧迫されていると特にリンパのつまりがひどくなり、免疫力は下がりウィルスや不調に弱いカラダになっていってしまいます。

何より頭のてっぺんまでリンパが流れず頭皮細胞の修復も、むずかしくなっていくはずです。

そして姿勢により鎖骨が下がっていくと鎖骨下に集積したリンパと血液の主要な部分が圧迫されます。
パソコン業務などで鎖骨が下がっている方は姿勢を注意して下さい。

こうしたことから、毎日の運動をお勧めしている理由、そしてサロンでのヘッドスパを取り入れている理由が解るかと思います。

育毛はお一人の力では難しく、こういった身体の内側のこととともに、育毛をつづけていく精神的な支えも大切になります。

専門家のアドバイスで、髪の毛だけでなく、身体のことをもう一度見つめ直し、将来の美しい身体作りをしていきましょう。